どうも、Mkujiraです!
今回は
簿記を勉強したいけどそもそも簿記ってどういうもの?
B/SとかPLとかあるけどどう関係しているの?
仕事に役立てるために財務諸表を理解したい!
といった方に向けて簿記の流れや財務諸表(貸借対照表・損益計算書)の関係性について解説していきます。
この記事を読むことで
以上のことを目指しています。
僕も簿記の勉強をしているときに財務諸表の関係性がわかってから簿記の理解がぐっと深まりました!
それではまず、財務諸表について説明していきますね!
財務諸表って何?
財務諸表とは企業が銀行や取引先、株主などに提示する決算書類のことをいいます。
決算書類の中に貸借対照表(B/S)や損益計算書(PL)などがあります。
財務諸表は会社の経営状態を表すものです。
言い換えると会社の成績表のようなものですね。
財務諸表の作成は会社法で義務付けられています。
そして会社は自社の経営成績をさまざまな取引先などに提示し、銀行からお金を借りたり、株主から資金調達をしたり、取引先と契約をしたりします。
財務諸表は会社にとって不可欠な書類といえます。
この財務諸表を作成するのに必要なのが簿記です。
では簿記とはどういったものでしょうか?
簿記とは?
簿記とは、会社の取引の流れを帳簿付けする知識・方法のことを言います。
B/SやPLを作成する際にこの簿記の知識や技術が必要になあります。
なぜならB/SやPLなどの決算書類は簿記をもとに作られているからです。
簿記の仕訳ができなければ取引の記録を正確に把握できず、正確な財務諸表を作成することができません。
正確な財務諸表が作成できなければ、さまざまな取引で悪影響を及ぼしたり、脱税になったり、会社のお金を把握できずに倒産してしまう可能性があります。
なので正確な財務諸表を作成するために簿記の知識や技術が必要になるのです。
B/SとPLってどうちがうの?
財務諸表の重要な書類は2つあります。
それが貸借対照表(B/S)と損益計算書(PL)です。
それぞれ簡単に説明していきますね。
B/Sとは
B/Sとはある時点における会社の資産状況を表します。
簡単に表すと下記のような図をイメージしていただけると良いです。
簿記を学ぶときもこのイメージはむちゃくちゃ大事です。
さらにわかりやすく図を分解するとこのようになります。
左側が会社が持っている資産(建物・工場・現金など)で、右側が集めたお金(借金・株・剰余金)です。
どんなふうにお金を集めて、どんなふうに使っているかを表しています。
詳しくはこちらをご参照ください。
PLとは
PLとは一定期間における会社の収益と費用を報告するための書類です。
ポイントは費用と収益です。
図で表すと下のようなイメージです。
このイメージもむちゃくちゃ大事です。
費用と収益を抑えておけば理解しやすいと思います。
詳しくはこちらで詳しく説明していますので、ぜひご参照ください。
ポイントは箱で考える
B/SとPLを理解するためには箱で理解することが重要です。
具体的には下図のようなイメージです。
簿記の仕訳を理解する上でも重要になるので覚えておいてくださいね!
仕訳のコツについてはこちらで詳しく説明していますので参考にしてください。
B/SとPL、2つの財務諸表をそれぞれ単独で見るのではなく、それぞれの関係性を見ることがとても大切です。
なぜならB/SとPLは密接に関わり合っているからです。
では次にB/SとPLがどのように関わっているのかを見ていきましょう。
B/SとPLの関係性を知る
B/SとPLの関係性を知るには簿記の流れを知ることが近道です。
というのも、会社が事業を行うためにお金を集めて投資をして利益を得ます。
お金を集めて何に投資をしたかを表すのがB/Sで、投資したもの(設備など)で事業を行った際の費用・収益の結果がPLです。
PLで得た利益は会社の資本へ振り返られます(繰越利益剰余金)。
簿記の流れ
1年間を1期間とし、1年分の企業の取引を簿記で仕分けして帳簿付けしていきます。
図にすると下記のようなイメージです。
1年間の取引の費用と収益の結果がPLであり、その結果会社の資産と負債・資本を表したものがB/Sです。
つまりB/SとPLは1年間でどれだけ利益が出て、どれだけ資産が増えたのかを表す通知表のような役割をしています。
会社の通知表って面白い表現だね!
利益と資産の関係
それでは1年間のPLの結果はB/Sにどのように影響するのでしょうか?
利益が出た場合と損失が出た場合、それぞれ図で説明しますね。
利益はどこにいくの?
利益が出た場合を考えていきましょう。
このはみ出た部分が利益となります。
この利益は次期に繰り越されます。
図にするとこうなります。
利益が繰り越され、繰越利益剰余金となって資本に足されます。
繰越利益剰余金が増えた分だけ左側の資産も増えます。
こうして企業は事業で利益を出し、更に投資をして、利益を出して・・・を繰り返して大きく成長していくのです。
損失が出たらどうなるの?
では逆に損失が出たらどうなるかをみていきましょう
損失が出るということは、費用を収益でまかないきれなかったということです。
なので費用分を補填する必要があります。
どこから補填するのかというと、資本か負債です。
つまり、これまで蓄えてきた繰越利益剰余金や借金でまかなうのです。
図にするの下のようになります。
資本・負債から損失分を補填するので、左側の資産も減ります。
あれ?現金で支払ったらどうなるの?
左側(資産)が減るんじゃないの?
と思うかもしれませんが、現金も設備と同じ資産だと考えると、どうやって集めた現金(負債・資本:右側)かと考えることができます。
損失分に当てた現金が借入したお金なら現金=負債、繰越利益剰余金で補填したなら資本金と考えられますので、同じ現金でも負債か資本が同じだけ減ることになります。
このようにB/SとPL、2つの財務諸表は密接に関わり合っています。
家計簿で考えると、赤字の月は貯金から出すって感じに似てるね!
確かにそうかも!
逆に生活費(費用)を抑えて貯金(繰越利益)が増えれば家庭の資産も増えるよね!
ビジネスに活かすにはCFを知る
B/SとPLの意味や関係性を知るだけでも簿記が理解しやすくなると思います。
しかし、ビジネスで活かすためにはもう一つ知っておくべき財務諸表があります。
それがキャッシュフロー計算書(CF)です。
CFって?
CFはお金(キャッシュ)の流れを表した財務諸表です。
ここでいうキャッシュとは現金または現金同等物を指します。
企業が取引を行う際にキャッシュの移動が生じます。
そのキャッシュの流れを把握するために作られるのがCFです。
なぜCFが必要?
なぜCFが必要かというと、B/SとPLではキャッシュの動きが直接把握できないからです。
企業にとって売上が上がって利益を出すことはとても重要ですが、同じように手元にどれだけキャッシュが残っているかもとても重要です。
もし手元にキャッシュがなければ支払いをすることができません。
最悪の場合、利益があるのに倒産してしまう可能性さえあります。
そうならないためにもキャッシュの流れをしっかりと抑えておく必要があります。
CFの解説や見方など詳しくはこちらの記事で解説していますので参照くださいね。
目に見える現金が大切なのね!
まとめ
以上、簿記の流れと財務諸表(B/S・PL・CF)の関係性について解説してきました。
まとめると下記になります。
簿記の流れとそれぞれの財務諸表の関係性を理解できれば、簿記の勉強もよりスムーズに進むと思います。
ビジネスにおいてはB/S、PL、CFを簡単でいいので理解しておくと、数字に強くなり商談や企画時などで役立ちますよ!
財務諸表をより詳しく知りたい方はこちらを参照してください↓↓
▶簿記2級独学にも役立つ財務諸表1つめの貸借対照表(B/S)の読み方はこちら
▶簿記2級独学にも役立つ損益計算書:読み方のポイントはこちら
簿記勉強中の方で仕訳を得意になりたい方はこちらを参照してください↓↓